1) 研究室紹介
環境要素として地盤の重要性が幅広く認識され,環境と調和した地盤技術が注目を集めています.このような理解に立ち,“社会基盤の充実と豊かな環境が両立する技術”をメインテーマに設定し,明るく優秀な8名の学生諸君(4年生:7名,修士2年生:1名)+4名の教員が一丸となって,日夜研鑽に励んでおります.
また,当研究室では金澤伸一助教,研究開発機構の太田秀樹教授・石井武司教授との共同研究にも力を入れています.研究内容としては,環境問題や液状化に関する研究であり,これは当研究室では新たな研究テーマとなります.この取り組みを研究室の発展に寄与されるべく,学生一同一生懸命取り組んでいます.
当研究室の特徴としては,週初めの打合せと,研究の成果を週1回のミーティングで発表しているところです.その場を通じて,お互いの研究に対してさらなる理解を深めています.その他に,研究室内のイベントや現場見学会,研究室外では関東地盤研ソフトボール大会など多岐にわたる活動を行っています.
2012年度の研究テーマは,以下の通りです.
① 泥水掘削溝の研究
② 液状化を再現するモデルの精度向上
③ 廃棄物処理場における地盤の安定化問題
④ 泥水掘削工における基準安全率の提案
⑤ 繰返し載荷を受けた中間土の力学的性状に関する研究
⑥ 粘性土地盤における部分排水効果について
⑦ 列車交通振動による周辺地域への影響について
⑧ 土/水/空気連成有限要素解析を用いた盛土構造物の長期安定性
このような地盤と環境にまつわる様々な現実的な課題に対し,数値解析ならびに模型実験,現地観測を駆使して取り組んでいます.
2) 研究室ニュース
学生たちが積極的に取り組んだ研究成果は以下のような機会にて発表しました.
● 第8回地盤工学会関東支部研究発表会
Geo-Kanto2011(平成23年10月 於山梨市):7編
● 第38回土木学会関東支部術研究発表会(平成23年3月 於東京 関東学院大):5編
● 第46回地盤工学研究発表会(平成24年7月 於 八戸市):2編
また,その他にも当研究室では対外発表に力を入れています.学部生も対外発表を卒業の要件としており,全員が地盤工学会関東支部研究発表会と土木工学会関東支部技術研究発表会をはじめ,あらゆる機会を捉えて発表を行っています.今後も当研究室の対外発表にご注目下さい.
3) 2012年度就職内定先
柏市役所,東京都庁,戸田建設(株),イオンディライト(株),中央大学大学院,首都大学東京大学院
4) 2011年度卒業生の研究テーマ
○卒研生
氏 名 |
研究テーマ |
石井絢香 |
道路近傍における金属類の降下沈積特性についての評価 |
上田航平 |
東日本大震災において浦安市で観測された液状化に伴う地表面沈下量に基づく液状化被害程度の予測に用いる指標の提案 |
木幡義一 |
泥水掘削円形孔壁の安定性に関する研究 |
田嶋厚史 |
中間土および砂質土の繰返しせん断特性に関する研究 |
田沼憲一 |
泥水掘削溝壁の隅角部安定性に関する研究 |
豊嶋拓馬 |
土/水/空気連成有限要素解析による浸水過程における締固め土の強度特性 |
水戸洋平 |
泥水掘削溝壁の泥水位低下に伴う降伏点の検討 |